togetterのこの記事が、FacebookにもTwitter(現、X)*1 にも流れてきたので、ネタにします。
元投稿は「まだGoogleも無い時代」だったそうで、今だったらどの国語辞典にも載ってるよね~、犬猫あわせた飼育数は1600万頭に近いっていうんだから……*2
……と思って念のために引いてみたら、立項している辞典は意外と少数派でした。
自分が当たり前だと思っている語彙が世間に通用するとは限らない―ふだんから気をつけているつもりですが、改めてその判断は難しいものです。
手元で確認できた範囲で、「あまがみ(甘噛み)を立項しているのは、
- 『広辞苑』※第五版(1998年)から
- 『スーパー大辞林3.0』*3、『大辞林 第四版』
- 『デジタル大辞泉』
- 『三省堂国語辞典』※第六版(2008年)から
- 『新選国語辞典』※第九版(年)から
だけでした。このなかでは、『広辞苑』が1998年発行の第五版からすでに立項しているというのが、いちばん意外な発見。他の編集がこれだけ見送っている単語を早々に載せている。こんな例もあるんですね。きっと、広辞苑の
辞書編集部に犬猫好きがいた
に違いありません *4
三国は、第八版になって俗語の語釈まで載りました。
①〔ペットの犬やネコなどが〕あまえたり じゃれたりして、軽く かむこと。
②〔俗〕〔ことばを〕ちょっと発音しそこなうこと。
最近は②のような使い方があるというのは、今回初めて知りました。
また、この話をFacebookに書いたら同業者がコメントをくださいまして、建築解体現場には、これまた独自の使い方があるそうです。なんでも、ショベルカーなどでコンクリートをゆるく崩すことを「甘噛み」と言ってるのだとか。なるほどです。
ところで、ウチの2代目のネコ(一昨年やって来た)は、小さい頃から「甘噛み」がひどく、それがすぐ「やや本気噛み」から「かなり本気噛み」まで行ってしまう。そのクセがいまだになおっていません。