# 用語集はテキストファイルに

翻訳案件で用語集が提供される場合、CATツールに組み込まれる場合を除くと、ファイルはほとんどの場合 Excel です。いや、それ以外、見たことないな^^;

これが、単なる英日など二言語フォーマットならいいのですが、相手が MLV(Multi Language Vender)だと、対象言語すべてで構成されていることもあります。

こんな感じです。

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このサンプルだと、GR 列まであるので、26+26x6+18=200列もあるわけです。


Excel に詳しくない方のために書いておくと、Excel の列ラベルはA、B、……Zまでいくとアルファベット2文字の組み合わせになってAA、AB、……AZ、BA、BB、……BZ、……ZZと続きます。その先はさらに3文字組み合わせになってAAA、AAB、……となります。さすがに3文字組み合わせは見たことありませんが……。

こういう用語集を提供されたときは、さすがに不要な列を削除するわけですが、そもそも私、Excel 用語集をそのまま使うことはありません。Excel って、検索機能が貧弱だし、フィルターで指定するのもけっこう手間だからです。

どうするかというと、すべてテキストファイルで別名保存し、秀丸エディタで開いて使います。

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# では、どんな辞書を使ってるのか

前の記事で書いたように、「400冊以上」「400点以上」のうち、私が実際に翻訳の仕事で常用している辞書は、だいたいその6分の1くらいということになりました。

では、具体的に

ほぼ毎日のように使っている辞書(32点)

必要に応じて高い頻度で使っている辞書(38点)

はどんなものなのか、参考までにあげておこうと思います(自分の整理のため、翻訳フォーラムの深井さんがよく言う「手持ち辞書の棚卸し」ですね)。

そのほか、前記事では数えませんでしたが、さらに低い頻度だけど手元にあってときどきは使う辞書も追加すると、それが40点ほどありました。

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# 辞書「400冊以上」の中身

イカロスさんの「通訳翻訳ジャーナル」2021年春号が、辞書を含めた「調べもの」を特集しています。

通訳翻訳ジャーナル 2021年4月号

通訳翻訳ジャーナル 2021年4月号

  • 発売日: 2021/02/20
  • メディア: 雑誌
 

「アンケートから探る翻訳者の辞書事情」(p.52~)は、アンケートに答えただけで何も協力はしていないのですが、

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こんなところに名前が出ていました^^

さて、この特集ページの「グラフ1」にこんな注記があります。

ただし、最近は契約すれば複数の辞書が使えるアプリやオンラインサービス、また以前からあるが複数の辞書が入った電子辞書もあるので、その中身もカウントするともっと多いかもしれない。すべてカウントした人は「400冊以上」と回答していた。

「400冊以上と回答していた」人は、ご想像のとおり、私です。本人に聞いたところ
かっとなってやってしまった。後悔している
ということです。

ただ、この書き方はちょっと気になりました。まるで、私がオンラインサービスや電子辞書に収録されているタイトルをすべてカウントした、ようにも読めますよね。

ってか、え? もしかして編集部の人、私の回答をそう理解した? Wさんなら、そんなことはないと思うんですが……。

ということで、私が手持ちの辞書タイトルをどうカウントしているのか釈明しておこうと思いました。

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#『数学セミナー』 1月号

昨年出た訳書『機械翻訳:歴史・技術・産業』を、山本貴光さんが専門誌『数学セミナー』で取り上げてくださいました。

数学セミナー 2021年1月号 通巻 711号 SFと数理科学

数学セミナー 2021年1月号 通巻 711号 SFと数理科学

  • 発売日: 2020/12/11
  • メディア: 雑誌
 

毎回3冊ずつ書籍を紹介なさっている「これが示したいことだった」 という連載枠の第10回、「異言語で数学を」というコーナー(pp.62-63)です。

機械翻訳:歴史・技術・産業

機械翻訳:歴史・技術・産業

 

少しだけ紹介させていただきます。

この本では,機械翻訳の歴史が, デジタルコンピュータ登場以前にヨーロッパで試みられた普遍言語や人工言語の話から説き起こされるのもいい.
同書は,これらの機械翻訳を支えている技術や,その評価,商用化についてなど,要点を手際よく押さえている.

このように、本書の特長を実に端的にとらえてくださったうえで、見開き2ページの3分の1を使って紹介くださっています。

山本様、ありがとうございました m(__)m

 

# 元興寺の妖怪

昨日は「特作」という大正~昭和的な言葉を見つけてつい遊んでしまいましたが、今日は今日で、日本語の類語辞典を調べていて、おもしろい言葉を見つけました。

それは、「なだめる」という言葉の類語を探して、EBWin4で『日本語大シソーラス』(初版)を引いていたときのこと。

引いていた言葉とはおおよそ無縁の、ちょっと異様な文字のつらなりが目に飛び込んできました。

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ん? んん? 元興寺?

元興寺? 元興寺?

しかも、それが5つ並んでいて、ぜんぶルビが違う。

がごじ? がごぜ? がごうじ? がんごじ? がんごうじ?

そのすぐ上に「べろべろばあ」などが並んでいるので、もしかすると「子どもをなだめすかすときのおまじない?」と見当はつくのですが……。

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# 「特作」からいろいろと

feature film

という言い方があります。もちろん、「長編映画」のこと。

なんで "feature" なのかというと、もともとは長短とりまぜて何本か上映するなかのメインだった(特にサイレント映画の時代)からだそうです。ただし、長さの条件はいろいろで、英語版Wikipediaによると40分以上とか75分以上とか、時代や団体によって定義は違うらしい。

さて、たまたまこの単語を辞書で引いたら、こんなのが目にとまりました。

- n. (主要な上演物としての)長編特作映画 (cf. feature n. 2 c).[1911]

『研究社新英和大辞典第6版』です。

ん? 「特作映画」?

特作?

最初は何のことかわかりませんでしたが、「ちょうへんとくさくえいが」という響きに、なんとなく聞き覚えがあるような気もします(子どもの頃はまだ"ニュース映画"をやってた世代ですから)。

ということで、またどうでもいいことをいろいろと調べてしまいました。

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# they の話の続き

昨日書いた they の話。

まだ読了していなかったこの本でもたしか言及されていたはず……と思って、ちょっと確認してみました。

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