PCスキル本、予定どおり昨日3月24日に出ました。
書籍版と同時に、Kindle版も出ています(Kindle版のほうがちょっと安い^^)。
書籍版のほうは、おかげさまで、発売初日の売り上げがこんな感じになりました。
瞬間風速ですが、総合で345位。「翻訳」「英語の学習法」「通訳」の3つのカテゴリーで1位です。
総合3桁というのがどのくらいのすべり出しなのかよく分かりませんが、参考までに、ほぼ1か月前に出た訳書『イーサリアム 若き天才が示す暗号資産の真実と未来』のほうは、瞬間風速で総合69位でした。
同業者の方からも、ご購入くださったという報告がFacebookやTwitterで届いています。
お買い上げ、それから応援、ありがとうございます m(__)m
■
結果的には鈍器のようなページ数になってしまいましたが、私がこの本で特に書きたかったのは、
- 翻訳者の「頭」と「手」ということ
- テキストファイルの概念とテキストエディター
- ワイルドカードと正規表現
- "翻訳支援ツール"という概念
- "翻訳メモリーツール"の限界
- 翻訳者にとっての辞書
- Wordの基本
の話でした。お伝えしたかった順番も、だいたい上の数字のとおりです。
まず、この本でお伝えしているのは、すべて「手の効率化」だということ。ここは絶対に忘れないでください。手を効率化できればできるほど、翻訳に頭を使えるようになります。
次に、使っていない人が多いようなのですが、テキストエディターはぜひ使えるようになってほしいと以前からずっと思っています。これはどんな分野でも共通のはずです。字幕翻訳の共通形式であるsrtファイルなど、テキストファイルを直接扱う分野もありますし、それ以外の分野でも、テキストファイルを補助的に使えれば便利なことは少なくありません。
そして、エディター上で正規表現を使えるようになると世界が変わりますし、同じことがワイルドカードについても言えます。このことは、4月4日のセミナーで詳しくお伝えしようと思っています。
いわゆるCATツールを使おうとしている方/使っている方/使わざるをえない方には、"翻訳支援"ということばの本当の意味を理解していただきたい、これも本書で書きたかった大きなポイントです。
本書では、「翻訳支援ツール、CAT」という用語を広義で使うことにします。狭義の翻訳支援ツール、つまり翻訳メモリーを中心とするツールのことは、「翻訳メモリーツール」と呼ぶことにしましょう。
(p.234より引用)
狭義の翻訳支援ツール、つまり翻訳メモリーツールはけっして「翻訳を支援」してくれません。それを知ったうえで、それでも使わざるをえないなら、少しでもうまく使えるようになってほしい。第8章から第12章までは、ずっとそう思いながら書いていました。
辞書については、
こちらの本の情報が部分的に古くなってきたので、そのアップデートとしてまとめたつもりです(もちろん、辞書に関する基本的な考え方は、こちらの本のまま変わっていません)。
■
ところで、今回の本には索引がありません。この手の本をリファレンスとして使うには、索引が必須なのですが、実は電子的な索引を作成中です。できるだけ早く公開しようと思っていますので、しばらくお待ちください。