# 速報:翻訳フォーラム・シンポジウム2021

昨年は、世の中のいろいろなイベントと同様、翻訳フォーラム恒例のシンポジウムも中止せざるをえませんでした。

今年は、オンラインで開催します。

5月16日(日)

の予定です。詳細は、決まりしだい以下の翻訳フォーラム告知サイトで告知しますし、こちらのブログでもお知らせします。

www.fhonyaku.jp

 

昨年は、多くのイベントが中止または延期になっただけでなく、オンラインに移行した年でもありました。

翻訳フォーラムも、レッスンシリーズをオンライン開催するようになっています。題して「おうちでレッスンシリーズ」です。また、YouTubeチャンネルを開き、過去のイベントの録画などを配信しています。

www.youtube.com

興味のある方は、ぜひチャンネル登録を^^

# "マウス"の複数形

英語に関するある本を読んでいたら、単数形・複数形の話にこれが出てきたので、ちょっと調べてみました。もちろん、コンピューターに使う mouse のことです。

現行の英和辞典では、mice と mouses の併記が優勢と言っていいようです。

まず、三大英和辞典から。

3【電算】(pl. mice, mouses) マウス 【新英和大】

5〔コンピュータ〕マウス:パーソナルコンピュータの入力装置;手のひらサイズの箱形装置で,机上を滑らすことによって,CRT 上で編集作業ができる. cf. joystick 2. 【RHD2】

【名】(複 mice;5 mouses)
5〔コンピュータ〕マウス∥Learn English from a ~. マウスから英語を学ぼう《◆英語 CD-ROM辞典の広告》【G大】

※各辞書からの引用部分について、発音記号や分綴表記は適宜省略しました。

RHD2はこの語義の複数形を示していないので、「ねずみ」と同様 mice だとする立場のようです。

話はそれますが、RHD2の発行年(1993年)を考えると、詳しい説明が付いてるのは納得できるとしても、joystick を参照しているのは、最近の人には少しぴんと来ないかもしれませんね*1。それから、G大の用例に広告の文言があったりするのもおもしろい。

*1:RHD2の元本もこうでした。Computers. a palm-sized, button-operated device that can be slid on wheels or ball bearings over a desktop to move the cursor on a CRT to any position, or slid over a drawing in order to recreate the drawing on a CRT. Cf. joystick (def. 2)。joystick を参照しているのは、元本からだったようです。確かに、私が初めてApple II 用のマウスを使った頃、マウスはまだまだジョイスティックと同じような扱いでした

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# 回線速度の話

昨年末、Nifty光からNTT光に変更(出戻り)したのですが、そのとき話に出たので、ついでにモデムを1Gbpsに交換してもらうことにしました。

交換以前の速度はだいたいこのくらいで、

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特に不自由ということもなかったのですが、時間帯によってはわりと落ちることがあったため、いい機会だということで。

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# マウスの話

今や、パソコンといえばマウスを使うのは当たり前になっています。

いや、もちろんトラックボールの人もいるし、最近はタッチ操作も増えてますけどね……。

白状すると、マウス操作ってあんまり得意じゃないんですよね……。ということで、マウスの話をしてみます。

ちなみに、私がいま使ってるマウスはこれ。 

すっかり気に入ったので、ちゃんと予備も1台確保してありますが、購入から5年たった今も問題なく使えているし、表面素材の劣化もほぼないので、まだ当分は大丈夫そうです。

旧ブログでは、マウスについてこんな話をしていました。

禿頭帽子屋の独語妄言 side A: # ふたたびマウスさがし
禿頭帽子屋の独語妄言 side A: # マウスの軽重を問う www
禿頭帽子屋の独語妄言 side A: # Logicool に落ち着いた

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# またMS Wordのお節介機能 ―[文と単語の間隔を自動的に調整する]

またひとつ、Microsoft Wordのお節介機能を見つけました。

 

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こういうタイトル部分を書き換えようとしています。「章」の後ろに半角スペースが入っている点にご注目ください。「翻訳者が使う」の部分を削除してみます。

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あ~ら不思議。

「章」の後ろにあった半角スペースも一緒に消えてしまいました

これはきっと、またWordに何かお節介な機能があるに違いない―そう思って検索したら、案の定、すぐに原因と解決法が見つかりました。

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# 謹賀新年 - 2021年

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新年あけましておめでとうございます。

余談を、もとい予断を許さない日々が続きますが、本年もよろしくお願いいたします。

 

2020年の振り返り

昨年は、世界中がとんでもない災厄に見舞われた一年でしたが、個人的にも、3月に硬膜下血腫で緊急入院・手術という事態になり、家族はもちろんのこと、同業者のみなさんにもご心配をおかけしました。

8月には、長男夫婦のところに男子が生まれ、50歳代最後の年に祖父というものになってしまいました。

本業のほうは、おかげさまでほぼ変わらない一年でしたが、久しぶりの単独訳書が出ました。

機械翻訳:歴史・技術・産業

機械翻訳:歴史・技術・産業

 

フェロー・アカデミーの授業は、春季がやや遅れてほぼリモート授業で始まり、秋季からは全クラス完全にリモート授業となりました。ついでに、なぜかクラス数も増え、日本各地の方にご受講いただいております。今年度もリモート継続の予定です。

日本翻訳連盟(JTF)では、恒例の翻訳祭が中止となり、代替として開催した2週間にわたるオンラインイベントが、おかげさまで好評でした。そのほかにも、いくつかのセミナーがすべてオンライン開催となり、これはこれで便利だなぁと実感しています。

 

おまけ

「今年の抱負」というものを立てたことがないので、今年も特に抱負らしいものはありません。かわりに(全然、かわりじゃないけど^^)、手元の辞書(書籍、電子を含む)の増加データを紹介しておきます(過去3年分。電子版と書籍版が重複する場合もカウントは1)。

2018年12月末:283点
2019年12月末:385点(+102)
2020年12月末:433点(+48点)

さすがに増加ペースは落ちてます^^

 

 

# 辞書で訳語を探さない

今回も『続・翻訳の基本』再読からの落ち穂拾いです。ただし、今回はごく短く。

前回もKindleで読んでいたので、そのときハイライトしたところが当然、目につきます。

訳語は辞書の中から探すのではなく、自分の頭の中に蓄積された語彙の中から探さなければならない、

そうです。たしか夏目先生も、すこし前のYouTubeで同じようなことをおっしゃってました。 

もちろん、この話と「辞書を引くちゃんと読む」ことは、まったく矛盾しません。おわり。