昨日は、11月の遊び納めとして日帰りで箱根に行ってきました。
絶好の行楽日和で、箱根のメジャーなスポットはたいそう混んでいたそうな。でも、今回の目的地はそういう喧噪とは無縁の別天地、「天山湯治郷」。
とにかく「良質なお湯に入って癒やされる」ことだけを目的とした施設。このなかだけで源泉が5つあり(最近2つ増えたとか)、泉質加水・加温していないアルカリ単純泉。しかも塩素消毒していない(銀イオンを使うらしい)というお湯が、からだの深くまでしみこみます。
紅葉はまだこれからでした(今年はちゃんと色づくのだろうか……)。
飲食には贅沢をせず、小田急ロマンスカーのなかで行きも駅弁。
帰りも駅弁(プラス、ビールとおつまみ)。
だいたい、列車に乗って、駅弁食べて、温泉に入ったら、それでもう小旅行は完成なのだ。
というところで、日記のその3です。引き続き、
第1章「見かけも意味も不可解な言葉」(pp.11~52)
からお届けします。
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たたらを踏む △~○
「いつも使う」というほどではないが、「聞いたことがある」よりは普通の語彙なので、分類は △~○
語源になった「たたら」といえば、今ならもちろんこれだ。
ペダンチック ○
日本語の「衒学的」はさすがにほとんど使わないが、こっちは普通に使う語彙。最近のわたしにとっては、The New Yorker の記事のためにある言葉だ。
ちなみに、こいつらの名前は「ペダンチック」が語源らしい。
といっても、こいつのほうが有名すぎて、ペダン星人自身の出番はいたって少ない。
ディレッタント ○
もとは英語やフランス語で「学問や芸術を趣味的に愛する人」という意味だが、よく考えるとこれは「オタク」とほぼ同じ意味だ。
(同書p.26より)
筆者はこう書いているが、個人的にはだいぶ違う気がしている。全国の駅弁を食べ尽くし、ラベルを収集しているのは「駅弁マニア」。さらに、駅弁に使われている具材とかネーミングの由来、そこにまつわる歴史的な経緯とかエピソードまで調べ出したら、たぶん「駅弁オタク」だ。ディレッタントの守備範囲に、駅弁は入らないだろう。
竹夫人 △
たしかに、さすがに「使わない日本語」ではあるが、初めてこの単語を知ったのはたぶん中学生のとき。エッチ系の話になってしまうので恐縮だが、いわゆる「ダッチワイフ」という単語に接したときのことだ。
教えてくれたのは英語の恩師で、こちらの年齢にお構いなくそういうネタも教えてくれる人だった。
ただし、それが出てきたのはごく真面目な文脈。「ヨーロッパ人どうしは、国際関係上の敵対関係にあった国の名前を侮蔑的な語彙に使うことがあった」ということを教えくれたときだった、たとえば
French leave(無断欠勤)
French letter(コンドーム)
Dutch treat, go Dutch(割り勘、割り勘にしよう―オランダ人は吝嗇だから)
などがあると教えてくれた。それと同列の例として
Dutch wife
も教えてくれたのだ。ところが、英和辞典――当時使っていたのは『研究社 新英和中辞典』――を引いてもその意味は載っていない。そこにあったのが、この「竹夫人」という訳語だったのだ。
実は、どうやら「ダッチワイフ」は和製英語だという説もある。現在の英和辞典でも、扱いはどうも微妙だ。調べかけたが、どうも大変なことになりそうなので、また別の機会にしたい。
とっぱ ×
戦国時代の忍者のことを「とっぱ」「すっぱ」というが、そこから来たのだろう。
(同書p.28より)
「すっぱ(素破、透波)」「らっぱ(乱破)」なら知ってたけど、「とっぱ」は初めて見た。日国では「すっぱ(素破)に同じ」となっている。この本でも、載っているのは「すっぱ」「らっぱ」までだった。
ファムファタル ○
これは、特にウチの夫婦間だとかなり日常語。そんな話ばっかりしてるわけではないが、フィクションの登場人物については話していると、出てくる確率はわりと高い。そして、この曲もベースになっていることは言うまでもない。