翻訳祭プログラム紹介シリーズを始める直前に、LogoVistaに関する記事をふたつ書きました。
この2本目、新アプリについての記事で、こう書いていました。
今は辞書のグループ化機能が(まだ)ないため、常に全辞書の串刺ししかできません。グループ化は、今いちばん実装してほしい機能です。(中略)
全辞書の全候補が表示されるため、目的の辞書の目的の項目を探すのがけっこう手間です。
(赤字は元記事ママ)
昨日10/3、この新アプリがアップデートされたことをLogoVistaさんのツイートで知り、インストールしてみたら、なんと私のこの不満を(おおむね)解決するような心機能が追加されていました! このブログを読んで対応してくださったのなら、感動です*1。
それが「辞書グループの作成」と「辞書の頭出し」です。
実際のアプリケーションでいうと、
この赤枠で囲んだところが大きく変わりました。
上のスクリーンショットで「英和辞典」と表示されているのは、私が作ったグループ名です。このほかに「国語辞典」も作ってあります。
グループを作成・編集するときは、ウィンドウ右端にある[・・・]メニューから[設定]を選択するか、ツールバーにあるこのボタン
をクリックして、以下の画面を開きます。
使い方はだいたい分かりそうですよね? 左パネルでグループを作って、右パネルに並んだ辞書を左向き三角(◀ )ボタンで追加していくだけです。グループの中で辞書の順番を変えるときは、上下三角(▲▼)で移動。
最初のスクリーンショット、赤枠で囲んだところに
英和辞典 [10辞典]
と表示されています。これがグループ化されているということ。その下に、「研究社新英和大辞典第6版」「リーダーズ英和時点 第3版」……と並んでいます。
LogoVistaのグループ化でおもしろいのはここからです。グループ化機能がある辞書アプリケーションでは一般的に、他のグループや他の辞書を見たければグループを切り替える必要があります。ところが、LogoVistaの最新バージョンは、意図してかどうかは分かりませんが、このままで他のグループや他の辞書も見ることができるようになっています。
左カラムの検索リストを下にスクロールしたところです。英和の10辞典を通過して、
国語辞典 [12辞典]
というのが見えるようになりました。これが「国語辞典」のグループです。このままさらに下にスクロールしていくと、個別の辞書も出てきます。
つまりLogoVistaの辞書グループって、使うグループを限定するのではなく、指定したグループから優先して上位に表示する機能なんですね。これ、今までどのアプリケーションにもなかった機能で、なかなかいい試みなんではないかと思います。LogoVistaさん、この仕様はぜひこのままでお願いします。
では、グループを切り替えたり個別辞書を見たりしたいときはどうするか、それが、今回もうひとつ追加された「辞典の頭出し」です。
上のスクリーンショットでは[辞典の頭出し]が「英和辞典」になっているので、ここで「国語辞典」を選択したり、特定の辞書を選んだりすれば、その辞典を表示できます(その場合も、移動後は[辞典の頭出し]が「英和辞典」――たぶん最初に作ったグループ――に戻ってしまいます)。
もし、グループや個別の辞書に最初から限定して使いたい場合(つまり他の辞書アプリケーションのグループ機能と同じように使いたい場合)は、[辞典選択]メニューで選択すればOK。でも、ここは使わずに上のようなグループ化機能を使うほうがよさそうです。
それから、これはまあ特にどうということはありませんが、アプリケーションを起動したときのスタート画面はこうなりました。
インストールされている辞書の一覧が表示され、[詳細]をクリックするとその辞書の最低限の情報が表示されます*2。いちばん下の『研究社 日本語口語表現辞典』は、こちらの新アプリに対応しておらず、旧アプリケーションにのみインストールされていることを示しています。なんと、ここで辞書名をクリックすると旧アプリケーションが起動します。これはちょっとニクいですよ。
それから、一覧の種類を切り替えると、買ってない製品も分かります^^;
この状態で辞書名をクリックすると辞書情報が出て、そこに製品ページへのリンクもあります。これは、ちょっと商売うまいですよ。
ということで、もしかしたら、翻訳者ご用達の辞典を少数の環境に集中させることが、またできるようになってきたかもしれません。実は、この一方で、今まであまり使ってこなかったDicregateも意識して使い始めています。ブラウザ版辞書はこちらがいい感じです。またいずれ記事にします