# SII DAYFILERからの移行を考える - 2021年版

「いよいよDAYFILERがだめになった」という投稿をFBで見かけたので、3年前のこの記事、

baldhatter.txt-nifty.com

の更新版を作る必要がありそうです。

DAYFILERといってもモデルがいくつかありますが、翻訳者の間でユーザーが多そうな、

DF-X10001
SR-G9003

この2機種を対象にします。

DF-X10001は、ご存じのとおり『リーダーズ英和辞典 第3版』をいち早く搭載したフラッグシップモデルでした。

SR-G9003は、『ビジネス技術実用英語辞典V5』(うんのさんV5)を搭載したこともあって、やはり翻訳者の間で人気だったモデル。型番の後ろにNH3などが付くモデルもあります。こちらは「DAYFILER」の名前を冠する前にPASORAMA対応した機種です。したがって、今回のタイトルは、厳密に言うと「DAYFILERからの移行」ではなく

「PASORAMA搭載機種からの移行」

ということになります。まあ、ぶっちゃけて言えば、単に私が持ってるPASORAMA対応機種というだけなんですが^^;

【2/1 追記:こちらのコメント欄とTwitterで誤りをご指摘いただきましたので、一部修正しました。ありがとうございます!】

ところで、「PASORAMA」って何?という人はあまりいないかと思いますが、簡単に説明しておきます。電子辞書端末をUSBケーブルでPCとつなぎ、PC上の専用アプリケーションで端末の中身をそのまま使えるという、翻訳者にとっては理想的な仕組みのことです。

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(DF-X10000改の画面)

あまりにも理想的なので、これを活用してきた同業者も多いのですが、Windows 10になってから使えなくなったとか、ハードウェアトラブルが起きたとかの理由で、延命も少しずつ限界に近づいている模様です。

 

DF-X10001に収録されていた主な辞典タイトルと、移行先の候補は以下のとおりです。候補については、ある程度、帽子屋の「おすすめ順」に並べてあります。詳しくは後述します。

なお、収録タイトルのすべては扱っていません。百科事典系と、会話系のような小さいコンテンツは対象外です。

●英和・和英辞典
・研究社 新英和大辞典 第6版 → KOD、物AP、LV、LVAP
・研究社 新和英大辞典 第5版 → KOD、LV、LVAP
・研究社 リーダーズ英和辞典 第3版 → KOD、物AP、LV、LVAP
・研究社 リーダーズプラス → KOD、物AP、LV、LVAP
・研究社 新編 英和活用大辞典 → KOD(Adv)、LV、LVAP
・大修館 ジーニアス英和大辞典 → LV
・小学館 ランダムハウス英和大辞典 第2版 → JK、物AP
・ロングマン英和辞典 →  アプリ
・研究社 プログレッシブ和英中辞典 第3版 → コトバンク、アプリ
・ビジネス技術実用英語辞典V5 → CD(V6)、JK+(V6更新中)

●英英辞典
・Oxford Dictionary of English, 3rd → 無料オンライン
・Oxford Thesaurus of English, 3rd → 無料オンライン
・Oxford Advanced Learner’s Dictionary, 8th → 無料オンライン
・Collins COBUILD Advanced Dictionary of English → 無料オンライン
・Collins Wordbank → 無料オンライン
・Longman Dictionary of Contemporary English 5th → 無料オンライン
・Oxford Collocations Dictionary for students of English, 2nd → 無料オンライン

●専門辞書辞典
・日外アソシエーツ 180万語対訳大辞典 → 日外CD
・日外アソシエーツ 人文社会37万語英和・和英 → 日外CD

●国語系辞典
・岩波 広辞苑 第六版 → LV、LVAP(第七版)
・小学館 精選版 日本国語大辞典 → コトバンク、物AP
・大修館 明鏡国語辞典 第一版 → LV、LVAP、アプリ(いずれも第二版)
・大修館 日本語大シソーラス 類語検索大辞典 第一版 → LV、物AP(いずれも第二版)
・角川 類語新辞典 → 物AP
・大修館 新漢語林 → LV、LVAP

SR-G9003からは、以下のタイトルだけ。ほかはDF-X10001と共通なので。

・研究社 ルミナス英和辞典2版 → 無料サイト
・岩波 岩波理化学辞典 第5版 → LV、LVAP
・The Concise Oxford English Dictionary, 11th Ed → 書籍付属CD

略号の説明

KOD = 研究社オンライン・ディクショナリー(年間6,050円)
KOD(Adv)= 同アドバンスト(年間12,100円)
JK = ジャパンナレッジ(年間16,500円) 
JK+ = ジャパンナレッジ(年間22,000円) 
LV = LogoVista
物AP = 物書堂のアプリ
LVAP = LogoVistaのアプリ
アプリ = その他のアプリ
日外CD = 日外アソシエーツの専用CD

移行の方針を簡単にまとめると、簡単な順に以下のようになりそうです。

1. 研究社系はKODを利用する
2. KODで足りない分はLogoVistaで補う
3. 英英辞典はオンライン
4. "うんのさん"は専用CDを購入、またはJK+
5. ランダムハウス英和大辞典は物書堂アプリ、またはJK

3年前と比べると、専用CDなどでEPWINGデータを入手するのがますます困難になってきました。そして、LogoVistaデータはもうLogoVista専用アプリケーションでしか使えないと考えたほうが安全です。

それでも、1.~3. まで対応できれば、翻訳者として必要な最低限はそろいそうです。

いちばんの問題はランダムハウスですね。個人的には、JKをおすすめなのですが、出費を考えると物書堂アプリがイチオシでしょうか……。

英英オンラインをすべて無料で使えるのは、本当にありがたい限りです。

"うんのさん" は、JK+のほうがデータが新しくなっています。が、これは開発者支援の意味も含めてぜひ購入していただきたいと思います。それをEBWin4で使えば、オンライン英英もEBWin4に集約できます。

今までDAYFILERだけに頼っていた場合は、新たな出費になりそうですが、それはもう翻訳者として必要経費、先行投資と割り切りましょう。

 

なお、以上は帽子屋のおすすめする辞書ラインアップとは別です。あくまでも、電子辞書端末からの移行に関するTipsということで。