辞典・事典
「翻訳フォーラム辞書デー」のフォロー記事、続いては WordNet に関する補足です。だいたいのことは旧ブログのこちらの記事に書いてありますが、整理と情報更新の意味で、新たな記事を書くことにします。 ●WordNetの本家はこちら。WordNet | A Lexical Datab…
前エントリ「# 今からでもそろうEPWING辞書」にコメントをいただきました。 日外アソシエーツの公式サイトにまだEPWING辞書を販売している(であろう)ページがあります。https://www.nichigai.co.jp/cdeb/bun04.htmlただわたしはここからは購入したことはな…
1/29に開催された「翻訳フォーラム式辞書デー」のフォロー記事をぼつぼつ書いていこうと思います。 まずは、今からでもそろうEPWING*1辞書データの話です。 ここでご紹介するデータを、辞書ソフト「EBWin4」に登録すれば、十分とはいえないものの、一定の辞…
痛ましいニュースなのでいささか気は引けるのですが、言葉の問題に限定ということで引用をご容赦ください。 nordot.app この「手首」という言葉の使い方にふと疑問が湧きました。 そこからいろいろと国語辞典を調べまくり、Twitterでも助言をいただいたとい…
昨日から今日にかけて、物書堂版『研究社 新和英大辞典 第5版』の物書堂アプリ版から気づいたことを書きましたが、同じ物書堂から昨年末にリリースされた『ジーニアス英和大辞典』(G大)も、どうやら最新らしいことが分かりました。www.monokakido.jp こち…
昨日書いた『研究社新和英大辞典 第5版』の話、さっそく関山先生から情報をいただきましたので、追記しておきます。
昨年の12/18に書いたように、baldhatter.hatenablog.com 昨年末には物書堂アプリの新タイトルが相次いで発売されました。そのうちの目玉のひとつが、今回のタイトルにもある『研究社新和英大辞典 第5版』です。www.monokakido.jp 私も先ほどダウンロードし、…
物書堂の辞書ラインアップが、これ以上ないというくらい充実してきた。現時点でも、ひとつの辞書プラットフォームとしての充実ぶりは、他社サービスを圧倒的にリードしており、翻訳者として辞書環境を考えるときにも、最有力候補と言えるだろう。 まず、つい…
辞書の序文(前書き、はしがき……)と凡例といえば、紙の辞書なら必ず巻頭にあって、まさに辞書の顔とも言うべき存在でした。それが、電子化されてからはすっかり目立たない存在に、それどころか場合によっては存在すら消されてしまうような扱いになっていま…
日本語のコロケーション辞典といえば、同業者の間では『てにをは辞典』がおなじみです。ご存じのとおり、書籍のみの貴重な存在。 てにをは辞典 三省堂 Amazon 電子的に使えるコロケーション辞典となると本当にレアで、私の知る限りでは、LogoVistaの『研究社…
先ほどの記事、 baldhatter.hatenablog.com これ、実は大前提がちょっと疑問だったりする。 こういう方針を立てられたのは、それぞれの辞書の特長と翻訳者にとっての有用度を、私がたまたま、おおむね把握できているからだ。もし、辞書についてもっと何も知…
私ら、一定年齢以上の現役翻訳者は、だいたい手元に辞書環境がそろっている。今から振り返ると、たいへん恵まれていると言えるだろう。 もし、自分がまだ辞書をひとつも持っていなかっとしたら? まあ、翻訳の世界に入ろうという以上、そういう仮定はあまり…
EAST EDUCATIONが運営しているオンライン辞書サービスサイト「DONGRI」。旧ブログで一度紹介したっきりでした。 baldhatter.txt-nifty.com baldhatter.txt-nifty.com 詳しくは上にリンクした旧記事をご覧いただきたいのですが、かいつまんで言うと、以下のよ…
告知していたとおり、昨日9/18の「HUMAN POWERED翻訳勉強会」で辞書の話をしまた。参加者数は、同勉強会始まって以来の最多だったこのことで、ご視聴くださった皆さんには心よりお礼を申し上げます。 私は、予定どおり「ゼロから始める辞書生活」ということ…
昨日の記事で使ったコーパスのことを > 国研のコーパス>コーパスデータは「少納言」や「中納言」と同じ などと書いてしまいましたが、大ウソでした。しかも、「2語比較機能」は昨日のサイトだけの特徴ではありません(これは私の情報アップデート不足)。 謹…
ひとつ前の記事で、「英辞郎は辞書ではなくデータベースだ」という話をしました。 baldhatter.hatenablog.com 「データベース」ということは、たとえばLingueeなどの同類です―と書こうとして、とんでもないものを見つけたので、ついでにその話もしておきます…
フェロー・アカデミーで半定期的に公開されている、私の辞書セミナー。www.fellow-academy.com 録画配信形式なのでリアルタイムの質疑応答はありませんが、受講者特典として、1回の受講につき1回だけ講師つまり私に直接質問ができることになっています。たい…
一度は投げ出した国語編ですが、せっかくなのでやっておこうと思い直しました。 ヒマだからなっ! いや、ヒマじゃないってば! 西練馬さんも書かれているとおり、国語辞典もオンライン版のラインアップは貧弱です。 オンラインで使える国語辞典というと、い…
いよいよ最後、英和編です。もう残りHPもMPも少なくなってきたので、国語辞典まではとても手が回りません。 あ、よく見たら、西練馬さんご本人も、このあたりで「力尽きてきました」って書いてるw 以下、目次で◆を付けたのは、個別の辞書名ではなく辞書ポー…
続いて、一般英英辞書です。 なお、西練馬さんがこのセクションで最後にあげているOxford English Dicionary(OED)については、私もここでは扱いません。旧ブログに記事を書きましたので、そちらをどうぞ。 禿頭帽子屋の独語妄言 side A: # OEDのオンライン…
辞書マニアの西練馬さんが、 note.com という素晴らしい記事を公開なさっています。 いつもながら、圧巻の分析と情報量。同業者の皆さんには、強く激しく、熱烈強烈に、断固絶対徹頭徹尾、一読をおすすめします。 オンライン辞書については、私もこれまでに…
お伝えしていた「翻訳フォーラム・シンポジウム2021」、ひとまず無事に終了しました! passmarket.yahoo.co.jp リアル会場で実施していた一昨年までのほぼ2倍の方にお集まりいただきました。Twitterなどの反応を見ている限りではおおむね好評だったようで、…
2015年に出た(まだ)新しい辞書なのですが、今まで自分では持っておらず、したがって紹介もしたことがありませんでした。このたびようやく購入し、自分のこれまでの不明を恥じております。 言うまでもなく、日本語のコロケーション辞典として定評のある『て…
前回の記事の末尾に、「類語辞典ではなく国語辞典でも類語は調べられます」と書きました。今回はその話です。 類語に関して最強の国語辞典(当社比)は、これです。 小学館日本語新辞典 発売日: 2004/11/02 メディア: 単行本 ただし、残念ながら絶版のようで…
(2021/04/20加筆) ご存じのように、日本語の「類語辞典」にはいくつか種類があります。専門用語はあるのかもしれませんが、以下、帽子屋流に勝手に3つに分類してみました。 列挙式。説明なしに、類語や関連をただ羅列するタイプ 説明式。語句の細かい意味…
フェロー・アカデミーでは、私のオンライン辞書講座が、引き続き年に3回くらいのペースで公開されています。 翻訳者のための辞書セミナー ~選び方と読み方を見直してワンランク上の翻訳を!~ 翻訳者のための辞書セミナー ~なぜ英英辞典を引くのか?~ 翻…
前の記事で書いたように、「400冊以上」「400点以上」のうち、私が実際に翻訳の仕事で常用している辞書は、だいたいその6分の1くらいということになりました。 では、具体的に ほぼ毎日のように使っている辞書(32点) と 必要に応じて高い頻度で使っている…
イカロスさんの「通訳翻訳ジャーナル」2021年春号が、辞書を含めた「調べもの」を特集しています。 通訳翻訳ジャーナル 2021年4月号 発売日: 2021/02/20 メディア: 雑誌 「アンケートから探る翻訳者の辞書事情」(p.52~)は、アンケートに答えただけで何も…
昨日は「特作」という大正~昭和的な言葉を見つけてつい遊んでしまいましたが、今日は今日で、日本語の類語辞典を調べていて、おもしろい言葉を見つけました。 それは、「なだめる」という言葉の類語を探して、EBWin4で『日本語大シソーラス』(初版)を引い…
feature film という言い方があります。もちろん、「長編映画」のこと。 なんで "feature" なのかというと、もともとは長短とりまぜて何本か上映するなかのメインだった(特にサイレント映画の時代)からだそうです。ただし、長さの条件はいろいろで、英語版…