# クリップボード履歴

パソコンに関しては、まだ使っていない人がいたら使うと少し幸せになれるよ、という機能がいろいろあるものです。そういうのをまとめたのがこの本でした。

今回はそのなかからひとつ、「クリップボード履歴」を紹介します。

〈Ctrl+C〉でコピーまたは〈Ctrl+X〉でカットした内容は、「クリップボード」という一時記憶領域に保存され、〈Ctrl+V〉を押すとその領域にある内容が貼り付けられる――これがいわゆるコピペのしくみです。ただし、通常はクリップボード履歴にある最新の内容しか取り出せません。さっきコピーした内容なら貼り付けられるが、もっと前にコピーした内容はもう出てこないということです。

普通ならこれでも困らないのですが、ときには「あ、さっきの内容を貼り付けたい」ときが、意外とあるものです。

  • 複数の同じ語句を何度も使うとき:
    たとえばニュース記事を翻訳するときは、人名などの固有名詞や特定の用語が何種類も繰り返し出てきます。そういう場面では、クリップボード履歴のない環境はもう考えられません。
  • 定型的な表現が何パターンか繰り返されるとき:
    たとえばA、B、Cというフレーズがあるとします。Aを入力する → Aをコピペする → Bを入力する → Bをコピペする、とここまで操作したあとで、またAをコピペしたくなっても、普通の〈Ctrl+V〉操作だとBしか貼り付けられません。クリップボード履歴を使えば、Aの内容も取り出せます。
  • 仕事中にちょっと寄り道したとき:
    仕事中に辞書を引こうと思って語句をコピーした。でも、そこでちょっとSNSに寄り道してしまい、書き込みするときにコピペ機能を使った。さて、仕事に戻ってさっきの単語を貼り付けて検索したい。こんなときにもクリップボード履歴があると地味に便利です。
  • ログイン画面で:
    何かのログイン画面で、「ユーザー名」と「パスワード」のどちらもコピペで使いたい。そんなときは、両方ともコピーしておいて、あとからクリップボード履歴を使えば、それぞれをゆっくり取り出すことができます。

この機能、Windows 10/11 でも標準で用意されています。

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# ういろう

最近、家内がひとりで足繁く小田原・箱根方面に出かけている。

それで知ったのだが、名古屋の名物だと思っていた「ういろう」、実は小田原が本場(発祥)なんだとか。

今月末には名古屋に行って向こうの「ういろう」を買ってくるので、詳しくはそのときに書く。が、ひとつだけ。小田原には「お菓子のういろう」と「薬のういろう」があるのだった。有名な話なのかもしれないが、不覚にも私は知らなかった。

 

# 「-ウエア」か「-ウェア」か

昨日、某翻訳学校の授業でこんな質問を受けた。

software の訳語は「ソフトウア」ではなく「ソフトウア」と書かないといけないのでしょうか?

理由を訊くと、別の授業でそう指導されたのだという。

この話、実は初めてではない。以前も同じ質問があって、理由も同じだった。どなたなのかはもちろん存じ上げないが、いったいどんな根拠でそう言い切るのだろうか。

カタカナ表記にゆれがあるのは、外国語の本来の発音とカタカナの表記体系とを考えれば、どうしたって避けがたい。だからこそ、新聞社も出版社も、独自にルールを決めてそれで統一しようとしている。書き手個人も、自分の書くもののなかでは統一を図ろうとする。複数の表記候補があって、どれかひとつが絶対などとは、間違ってもいえないはずなんだが。

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# DONGRI のライセンス更新

オンライン辞書サービス「DONGRI」は、辞書タイトルごとに1年間または3年間のサブスクリプション形式です。長い目で見ると割高になりますが、便利なので愛用しています。

www.east-education.jp

ライセンスの失効が近くなるとメールで知らせてくれるので、また更新することになります*1

先日、いつも使っている『旺文社国語辞典 第十一版』のライセンス失効が近づいたので、失効前に更新したのですが、ふと気づくと辞書一覧から消えていました。そのトラブルが解決して、どうやら原因もわかったので、記録として残しておきます。

*1:以前は、通知のないままいきなり失効していました。サポートさんにその点を連絡したら改善してくれました。

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# 第33回JTF翻訳祭、会場プログラムの配信もスタート!

昨日11月11日は、登録されている記念日が1年で最も多い日だそうです。

それはさておき、本日12日からは、いよいよ先月末に金沢で開催された会場プログラムの配信が始まります!

www.33jtffestival2024.com

すでにお申し込みの方は、オンデマンド配信のみのプログラムからご視聴なさっていることと思いますが、本日からは金沢会場で開催された8つのプログラムをオンデマンドで視聴できます(あと1つは少し遅れて17日からの配信)。

そして、まだお申し込みでない方、いよいよ

明後日11/14(木)が最終締め切り

です。

念のために、過去の経験からお伝えしておくと、申し込み締切が過ぎてから「あー、聴きたかった!」とツイートしている方がたくさんいらっしゃいます。

そうならないように、お申し込みはくれぐれもお忘れなく!

そして、視聴期間も11月末までなので、あと3週間ほどとなりました。

スポンサープログラムを除いても、会場分とオンデマンド分をあわせて21プログラム。今から1日1つずつ聴いていくと、だいたい見終わりそうです。最後までごゆっくりお楽しみください!

 

# 緊急告知:11/25、名古屋でセミナー!

もうひとつイベントの告知です。

日本翻訳者協会(JAT)が、今月下旬11/24(日)に、Project Nagoyaというイベントを開催します(*1)。

jat.org

わたしも、日帰りで参加しようかなあと思っていたところ、同じイベントに合わせて帰日するマイアットさんから「あわせてHuman Powered 勉強会もやりません?」とお誘いがあり、急きょ開催が決まりました。

www.word-connection.jp

Project Nagoya の翌日、平日ではありますが午前10時から。昨年もご一緒した渡邉ユカリさんとセットです。

わたしのパートは「厄介単語を考える」。内容は、このお題から容易に想像がつくと思います。事前課題はありませんが、当日使うネタを、あらかじめここでひとつご紹介しておきます。

このキャプションにある relevant。これ厄介じゃありません?

ということで、Project Nagoyaにご参加の皆さんは、翌日のこちらにも、ぜひお越しください! セミナー終了後は、みんなで名古屋飯です!

(もちろん、オンライン配信もあります)

わたしも名古屋は久しぶり。コロナ禍に入る直前の2019年末に、関山健治先生の研究室にお邪魔するために日帰りしましたが、同業者の集まりは(名古屋勉強会にお邪魔して以来)7年ぶり?になります。先日の翻訳祭に続いて、また懐かしい方々にお会いできそうです。

*1:JATが主催する「Project XXX」は、同じJATの大きなイベント「IJET」が海外で開催される年に――今年はカナダでした――国内で開催されるミニイベントです。