先日、XXX won't help you understand YYY という英文を、私が「XXXはYYYを理解する妨げになる」と訳したところ、
なぜ「助けにならない」くらいのマイナスではなく、「妨げになる」と強いマイナスの訳になるのか?
と質問されました。自分なりにはそれでいいと言える文脈だったのですが、根拠を示すことができず、そのときは「文脈と内容からそう訳した」と、ちょっとお茶を濁してしまいました。その半日くらい後に、ある本を再読していたら偶然、do not help を「強い否定」に解釈できることを補強してくれる記述に出くわしました。
つまり、その本は一度うなずきながら読んだはずなのに、読んだことは忘れて、あるパターンをこう訳せるということだけが記憶に残っていたようです。
いや、もしかしたら、そこで読んだのとは別に、今までの経験から自分なりにそういう訳出パターンを導き出していたのかもしれません。
翻訳経験の蓄積ってたぶんそういうものです。自分で考えて訳した、何かで読んだり見聞きしたりした……そういう経験が一体となって翻訳者を作っている―。
改めてそう考えると、世に数多く出ている翻訳指南書のうち、
翻訳するときに要注意の単語や表現
をまとめた本は、自分の経験不足を補ってくれる格好の資料なのだと再認識しました。
- まず一度は通読する
- 手元に置いておき、ときどきぱらぱらめくって眺める
- リファレンスとして使う
一粒で三度おいしい。文字どおり必携の本です。
そんな本をまとめて紹介しておきます。ええ、もちろんアフィリエイト稼ぎ狙いですともw
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